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2022.10.24

モータースポーツ史上最も偉大な伊ヒーロー、「タツィオ・ヌヴォラーリ」とエベラール

エベラールを語る上で欠かしてはならない人物、それが史上最も偉大なイタリア人レーサー「タツィオ・ヌヴォラーリ」

北イタリアに生を受けた彼は、故郷マントヴァにちなみ【空飛ぶマントヴァ人】という異名を授けられた、ドリフト走行の生みの親とも言われる伝説のイタリア人レーサーです。ドライバーとして数々の伝説を残し、イタリアの英雄と讃えられています。そんな彼を賞賛すべく作られた腕時計こそがエベラールの「タツィオ・ヌヴォラーリ」です。
今回の記事では、そんな彼の歴史を遡り、エベラールが捧げた「タツィオ・ヌヴォラーリ」コレクションについてを紐解いていきます。

空飛ぶマントヴァ人「タツィオ・ヌヴォラーリ」

1892年にマントヴァ県のカステル・ダーリオに生まれたタツィオ・ヌヴォラーリは、バイクレーサーの父親と、イタリア国内選手権のチャンピオンでもあった叔父の影響を受け、ヌヴォラーリは幼少期からモータースポーツ (当時はバイクレーサー)を志すようになります。

第一次世界大戦の最中であったため、思うようにバイクに乗れなかった彼でしたが、復員後からバイクに乗り、1920年に初めてバイクレースに参加し、1921年には初の4輪レースに出場。いきなり2位に入るという才覚を見せました。彼のバイクレーサーとしての実績は群を抜いており、通算335レースに出場し、内124戦が国際格式のグランプリ・さらにその内105回優勝を遂げます。その後も着々とバイクレースで勝利を重ね、イタリアでは「バイクレースのチャンピオン」として一躍有名人となります。

そんな彼は、4輪の世界にも本格的に興味を持つようになります。1927年にはブガッティ・タイプ35を購入し、4輪のレーシングチームであるスクーデリア・ヌヴォラーリを設立。そこから彼は本格的に4輪のレーサーへ転向し、彼の伝説が始まります。彼は約30年近くも走り続け、累計優勝回数はなんと70回にも上ります。

〜主な優勝実績〜
1928年 リビア・トリポリGP、ブガッティT35Bを駆ってグランプリ初優勝
1930年 ミッレ・ミリア、アルファ・ロメオ6C1750SSに搭乗し優勝
1935年 ニュルブルクリンク・ドイツGP、アルファ・ロメオP3に搭乗し優勝
1936年 アメリカ・ロングアイランド、ヴァンダーヴィルドカップ 優勝


また、彼の伝説として特に語られること、それは冒頭でも述べたように “ドリフト走行” の生みの親ということです。彼が活躍していた当時は、ドイツの自動車産業が業界を統べていました。1935年 ニュルブルクリンク・ドイツGP、メルセデスに馬力でビハインドがあったアルファロメオは、それに対抗すべく、彼はコーナーでもブレーキを使わない “ドリフト走行” で圧倒し、優勝するという偉業を成し遂げます。その走り・ドライビングテクニックは「悪魔的で神懸り的」とも言われ、性能の劣るマシンや困難な条件下であればあるほど、彼の能力が引き出されました。後にライバルとなるドイツには「赤い悪魔」として恐れられます。

タツィオ・ヌヴォラーリ」とエベラール

そんな燃えるような彼の生き様に共感したエベラールは長年に渡り、ヌヴォラーリ・グランプリのメインスポンサーを務めてきました。

また、歴代のエベラールCEO達はモータースポーツ好きであったということもあり、ヌヴォラーリのどこまでも”時を「追いかける」” というスタイルに感銘を受けました。時(とき)/タイムを刻み・時間を追いかけるという志を非常に美しく感じた先代達は、そのスピリッツを軸に、メゾンをさらに躍進させました。

スポーツの世界では、単に「チャンピオン」を定義づけすることは容易ではありません。限界を超え、さらに想像を絶する境地に達し、それを越え・破った超人的な人たちのことを後に「伝説」と呼ぶようになります。1920年から40年代後半までの数十年を支配したチャンピオンドライバーであるタツィオ・ヌヴォラーリは、まさにその一人であり、確かに世界を魅了し、伝説となりました。

そんなヌヴォラーリは、いつもポケットにエベラールのポケットウォッチを忍ばせて、レースに出場していたということもあり、エベラールはヌヴォラーリを決して忘れない人々の気持ちを表象し、彼を讃え・捧げるためのオマージュ作品、「タツィオ・ヌヴォラーリ・レジェンド」を開発します。ヌヴォラーリ自身の人生で積み重ねてきた文化・歴史・挑戦、それらはエベラールが辿ってきた軌跡そのものでもあるのです。

ジャパンフォーカスモデルでは、以下の4モデルを展開。

スポーティなブレスタイプ

【タツィオ ヌヴォラーリ・レジェンド・グラン・タイユ】

REF: 31138.01 CA

30m防水。自動巻き。ケース径43mm、SSケース。SSブレス

モータースポーツ史上、最も偉大なレーサー、 タツィオ・ヌヴォラーリに捧げるコレクション。ダイヤルにはスパイラルのタキメーターの装飾が施されています。

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ビンテージなレザー仕様

【タツィオ ヌヴォラーリ・レジェンド・ブラウンヘルメット】

REF: 31138.02 CP

30m防水。自動巻き。ケース径43mm、SSケース。アンティーク調のレザーストラップ

ブラウンダイヤルとビンテージ加工のレザーストラップが組み合わされています。ムーブメントのローターにはゴールドのアルファ・ロメオの彫刻が施されています。

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ダブルバックケースの特別品 (ヴァンダーヴィルドカップ)

「タツィオ・ヌヴォラーリ・ヴァンダーヴィルド・カップ」コレクションは、1936年にアメリカのロングアイランドで優勝したヌヴォラーリの最もエキサイティングで有名なレースの1つに捧げられています。機械式自動巻きクロノグラフ、タツィオ・ヌヴォラーリ「ヴァンダービルト・カップ」は、伝統的な仕様ながら、現代の基準に従って改善が加えられています。

リューズは、30年代のクロノグラフを想起させるコーアクシャルプッシュボタンを備え、ケースにはヒンジ付きのダブルケースバックがあり、特別な垂直スライド式プッシュボタンで開くことができます。

バックカバーの内側には、ヌヴォラーリの伝説的な亀とタツィオ・ヌヴォラーリのイニシャルを様式化したデザインが施されており、またパーソナルの刻印を入れられるスペースもあります。精密に機械加工されたムーブメントは、タツィオ・ヌヴォラーリのサインが施されたサファイアガラスを通して見ることができます。

【タツィオ ヌヴォラーリ・ヴァンダーヴィルドカップ】

REF: 31045.1 CP

30m防水。自動巻き。ケース径42mm、SSケース。レザーストラップ

1936年 米ロングアイランドで優勝したヌヴォラーリの有名なレースにちなんで開発されました。4 時位置ボタンで ケースバックが開きます。

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【タツィオ ヌヴォラーリ・ヴァンダーヴィルドカップ】

REF: 31068.01 CP

30m防水。自動巻き。ケース径42mm、SSケース。レザーストラップ

こちらはスライドボタンのない通常のシースルーバックモデルです。エベラールが1930年代に開発したクロノグラフのリセットとリューズが同軸構造のコーアクシャルプッシュボタンを採用しています。

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“タツィオ ヌヴォラーリ” というレーサーの人生を再現したエベラールの傑作時計をぜひ腕に乗せ、体感し、彼と共に時を追いかけていただきたいです。

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